個人事業主(自営業)と会社員・会社代表の違いは?
個人事業主や会社代表の違いなどがいまいちわからない方も多いと思います。普通は必要のない知識ですが自身がこれから独立起業する目標や予定があるのであれば違いを必ず知っておいて下さい。解説します。
この記事でわかる事
- 個人事業主とは?
- 会社員・会社役員とは?
- 個人事業主の所得計算
- 会社役員の所得
個人事業主(自営業)
個人事業主は会社との雇用契約がなく独立し事業所得を得て生計を立てている方を指します。この会社との雇用契約がないというのがキモになります。個人事業主として多い業種としては、例えば
- 農業
- 飲食店
- 士業(弁護士・税理士・司法書士・行政書士など)
- 病院・薬局・整骨院・鍼灸院・整体院・マッサージ院
- 美容室・理容室・ネイルサロン
- 教育関連(塾など)
- セレクトショップ(服飾)
などが街中や地元で見かけることができる個人事業主の方が運営している場合が多い業種になります。中には法人化しているとこもあるので全てが個人事業主とは言えませんが割合としては多いと思います。では会社員と会社代表(役員)は個人事業主とどう違うのでしょうか?
会社員・会社代表(役員)
会社員と会社代表(役員)はどちらも株式会社から雇用されたまたは任命された社員・役員ということになります。
税制上はどちらも給与を受け取り所得税を支払うのは同じです。株式会社において最高権力者は株主であり株式会社の会社代表は株主より任命された最高責任者です。
中小企業においては株主と社長が同一人物の場合がほとんどですので、会社員と会社代表(役員)は全く違うのでは?と思っている方も多いと思いますが税制上はどちらも給与です。
個人事業主(自営業)の所得計算
個人事業主の事業所得の計算は以下の方式で計算されます。
総収入金額ー必要経費=事業所得
- 総収入金額=全ての売り上げ
- 必要経費=事業をやる中でかかった経費
- 事業所得=利益
それでもわかりにくいかもしれませんので例を出します。
1月から12月までの1年間で売り上げが1000万円でました。
1月から12月までの1年間で家賃や仕入れ代等で毎月10万円払い年額120万使いました。
1000万(売り上げ)ー120万(毎月10万×12)=880万
上記の例では880万が事業所得となります。ここから所得控除を差し引いた額に所得税がかかり残った手取りの額に応じて住民税の額が決まります。
880万(事業所得)ー所得控除=手取りA
手取りAー所得税=手取りB
手取りB×住民税率=手取りC
手取りCが全ての税金を払った後の金額になります。
参考 国税庁所得税率ページ ここでは所得控除が人によって大きく異なるために金額は出していませんが事業所得で得た金額からこれだけのものが引かれて手取りCになるまでは実際に使えるお金ではないことに注意しておきましょう。
つまり事業所得880万が利益だからといって全部使うと税金が支払えなくなります。これがよくプロ野球選手や芸人さんなどが笑いのネタで使っている話しです。
会社員・会社代表(役員)の所得計算
会社員や会社代表(役員)の所得計算は基本会社がやってくれているので気にする必要もないと思いますが解説します。
総支給額ー所得控除=課税所得金額
課税所得金額ー所得税ー住民税=手取り
この手取りが毎月会社員や会社代表がもらっている手取りということになります。ただしここで計算されていない控除がある場合は年末調整でその分の金額が戻ってきます。
結論
個人事業主と会社員や会社役員との違いは
税制における計算方式が違うだけといえます。
もしかしたらそんな事が聞きたかったんじゃないと言われるかもしれませんので個人事業主のメリットやデメリット会社員や会社役員のメリット・デメリットも解説記事も用意します。もしこういう事が聞きたいとありましたらTwitterなどでDM下さい。
